こんにちは、ユウキ薬局です。
今回は「ロキソニンゲル1%」の効果や副作用、使用上の注意、市販薬についてお話しします。
ロキソニンゲル1%は第一三共株式会社によって販売されている関節痛や筋肉痛などに対して処方される腫れや痛みをやわらげるゼリー状軟膏剤(ゲル剤)です。
ロキソニンゲル1%のジェネリック(後発医薬品)は「ロキソプロフェンNaゲル1%」+「メーカー名」で表記されます。
ジェネリックって何?という方はこちらの記事を参考にしてください。
>>>ジェネリック医薬品は危険なの?新薬との違いや安さの理由を解説
ロキソニンゲル1%(ロキソプロフェンNaゲル1%)ってどんな薬?
ロキソニンゲル1%の成分と作用
ロキソニンゲル1%の有効成分「ジクロフェナクナトリウム水和物」は、第一三共株式会社(旧:三共株式会社)によって開発されたプロピオン酸系の非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)です。
※非ステロイド性消炎鎮痛剤…痛みや炎症のもとである「プロスタグランジン」を抑えることで鎮痛・抗炎症作用を発揮します。
有効成分 | 添加物 |
---|---|
ロキソプロフェンナトリウム水和物(日局)11.3mg(無水物として10mg) | エタノール、1,3-ブチレングリコール、ヒプロメロース、カルボキシビニルポリマー、2,2’,2”-ニトリロトリエタノール |
ロキソニンゲル1%の効能効果、どんなときに使われる?
一般的にロキソニンゲル1%は鎮痛・抗炎症作用を期待して、腰痛や肩こり、腱鞘炎、関節痛などに使われます。
ロキソニンゲル1%の添付文書に記載されている効能効果は次の通りです。※添付文書…医療用医薬品の基本的な要約情報
下記疾患並びに症状の消炎・鎮痛
- 変形性関節症
- 筋肉痛
- 外傷後の腫脹・疼痛
ロキソニンゲル1%使い方
ロキソニンゲル1%は、症状に合わせて適量を1日数回、痛みを感じる部位にすり込むように使用します。
ゲル剤ですので、テープ剤と比べると関節などの動きが多い部位に適しています。
湿布薬とは違い、日になんども塗り直す必要がありますが、かぶれなどの皮膚炎を起こすことは少ないです。
ロキソニンゲル1%の市販薬は?
ロキソニンゲル1%の市販薬としては「ロキソニンSゲル」があります。
医療用医薬品のロキソニンゲル1%と製造元が同じであり、有効成分、その含有量までも同じです。
ロキソニンSゲルは第2類医薬品に分類されるので、医療用医薬品のロキソニンゲル1%とは違い、Amazonなどのインターネット通販での購入も可能です。
ロキソニンSゲル【第2類医薬品】
ロキソニンSゲルは第一三共ヘルスケア株式会社より販売されているOTC医薬品(一般用医薬品)です。
医療用医薬品のロキソニンゲル1%は25gチューブと50gチューブがありますが、市販のロキソニンSゲルは25gチューブのみの販売となっています。
商品名 | メーカー希望小売価格(税込み) |
---|---|
ロキソニンSゲル | 1,180円(1,298円) |
ロキソニンゲル1%の副作用
ロキソニンゲル1%は副作用の発現頻度が明確となる臨床試験を実施していません。
なお、ロキソニンゲル1%と生物学的同等性が確認されているロキソニンパップ100mgにおいては、承認時までに評価対象1,075例中91例(8.5%)に副作用が報告されているので同様の注意が必要です。
その主な症状は、かゆみやかぶれなどの皮膚症状です。
その他、滅多に現れることはありませんが、重大な副作用としてショック、アナフィラキシーがあります。
以下に記載するような自覚症状があらわれた場合は、直ちに医師または薬剤師に相談してください。
重大な副作用 | 主な症状 |
---|---|
ショック | めまい、冷や汗、血の気が引く、息切れ、判断力の低下 |
アナフィラキシー | しゃがれ声、眼と口唇のまわりのはれ、蕁麻疹、動悸、息切れ、ほてり、意識の低下 |
上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。
ロキソニンゲル1%の使用上の注意
高齢の方への使用
高齢の方は副作用が現れやすいので、使用する部位の皮膚の状態に注意しながら使用してください。
妊娠中や授乳中の使用
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、使用経験が少なく、安全性は確立されていないので、自己判断で使用してはいけません。
小さな子どもへの使用
ロキソニンゲル1%は新生児、乳幼児、小児などに対する使用経験が少なく、安全性は確立されていないので、自己判断で使用してはいけません。
ロキソニンゲルを使用できない人【禁忌】
- ロキソニンゲル1%の成分に対し過敏症を起こしたことのある方
- アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)を起こしたことのある方
最後に
今回紹介させていただいたロキソニンゲル1%などの消炎鎮痛剤による治療は、あくまで対症療法です。
※対症療法…病気の原因に対してではなく、症状を出なくしたり軽減するための治療
市販薬を購入して、しばらくしても痛みや腫れが引かない場合は一度、医療機関を受診するようにしてください。
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参考資料