プロペシア（フィナステリド）をピルカッターで割って飲むのは大丈夫？

最終更新 : 2024.05.01

プロペシア（フィナステリド）を服用する際、錠剤を割って飲むことで費用を節約したいと考える方もいるかもしれません。

しかし、プロペシアをピルカッターなどで分割して服用することは不適切です。

今回は、プロペシアをピルカッターで割って飲むことについて、その影響や注意点について詳しく見ていきます。

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プロペシア（フィナステリド）をピルカッターで割って飲んでも大丈夫？

プロペシア適性使用のお願い、MSD株式会社

ピルカッターを使用すれば錠剤は簡単に分割できますが、プロペシア（フィナステリド）を割って飲むことは推奨されていません。

製造元のメーカーからも錠剤の分割・粉砕はしないように注意喚起がされています。

ピルカッターを使用すればハサミやカッターで分割するよりも破片が飛び散るのが抑えらていいかもしれませんが、錠剤が小さくなるので保管も大変になります。

また、なかにはフィナステリド含有量の多い海外医薬品を分割して服用しようと考えている方もいるかもしれません。

個人輸入で入手した海外医薬品には、偽薬の可能性があるなど様々なリスクがあります。

安心して薄毛治療を続けるためにも医師の診察のもとフィナステリドの処方を受ける必要があります。

通院する時間がとれなかったり、対面での診察に抵抗がある場合は、オンライン診療を利用することも可能です。

プロペシア（フィナステリド）を割って飲んではいけない理由は、大きく2つあります。

プロペシアの有効成分であるフィナステリドは、男性ホルモンのテストステロンがAGA発症の原因となるジヒドロテストステロン（DHT）へ変換されるのを抑える働きがあります。

男性ホルモンに作用する働きがあるため、妊娠中の方が破損したプロペシアに触れて有効成分が吸収されたりすると、男子胎児の生殖器官等の正常発育に影響を及ぼすおそれがあります。

プロペシアはコーティングされているので、通常の扱いにおいて有効成分に触れることはありません。

しかし、割ったり粉砕してしまうと、このように第三者に悪影響を与えてしまう危険性があります。

プロペシアを割って服用した場合の安全性・有効性は保証されていません。

費用を安くするために安易に割って服用してしまうと、効果がないだけでなく、思わぬ副作用が起きてしまう可能性もあります。

薬剤の効果を最大限に引き出すには、正しい服用方法を守ることが大切です。

医薬品を自己判断で分割・粉砕してはいけません。

錠剤の種類には、素錠、フィルムコーティング錠、糖衣錠、腸溶錠、口腔内崩壊錠、徐放性錠などがあります

素錠	薬剤をそのまま固めた錠剤。
フィルムコーティング錠	錠剤表面をポリマーでコーティングした錠剤。苦味や刺激がある薬、吸湿性が高い薬、光で分解されてしまう薬に利用されています。
糖衣錠	錠剤表面を糖でコーティングした錠剤。苦味や刺激がある薬、吸湿性が高い薬、光で分解されてしまう薬に利用されています。
口腔内崩壊錠（OD錠）	口の中で溶け、水なしで摂取できるように設計された錠剤。
徐放性錠	時間差で薬剤を放出し、長時間効果を持続させるように設計された錠剤。効果を長時間持続させることができます。
腸溶錠	腸まで届いてから溶けるように設計された錠剤。胃への負担が大きかったり、胃酸に弱い薬に利用されています。