多汗症に悩む方々にとって、効果的な治療薬の選択は重要です。
この記事では、多汗症治療薬として知られる「プロバンサイン」がどんな薬なのか、その市販状況について詳しく解説します。
プロバンサインってどんな薬?
プロバンサインとは
プロバンサインは、1953年から発売されている国内で唯一、多汗症に対して保険適用で処方される医薬品です。
主成分はプロパンテリン臭化物で、神経伝達物質であるアセチルコリンの働きを妨げる抗コリン薬です。
アセチルコリンは汗腺を刺激して発汗を引き起こすとされていています。
プロバンサインは多汗症の原因となるエクリン汗腺のムスカリン受容体に結合することで、アセチルコリンの作用を阻止し、発汗を抑えます。
特に、手掌や足底、腋窩(わき)など、汗の量が多くなる部位の発汗を抑える効果が期待できます。
プロバンサインの多汗症に対する効果について
プロバンサインの多汗症に対する効果は、服用後1時間で現れ、約5時間ほど継続します。
しかし、多汗症に対する効果には個人差があり必ず効果がでるというものではありません。
日本皮膚科学会の原発性局所多汗症診療ガイドラインでは、「推奨度C1:行うことを考慮してもよいが、十分な根拠*がない」と評価されています。
外用療法、イオントフォレーシス、ボトックスが無効あるいは、これらの治療が行えない場合に、プロバンサインの内服を検討することが多いです。
特に頭部顔面多汗症には、有効な治療選択肢が少ないことからプロバンサインの内服を積極的に試みてよいとされています。
プロバンサインの副作用について
健康な方がプロバンサインを使用する場合に、重篤な副作用が起きることはかなり稀です。
一般的な副作用として、口渇、便秘、視力のぼやけ、頻脈などが報告されています。
また、抗コリン薬特有の副作用として、尿閉や高齢者における認知機能の低下などが見られることもあります。
使用する際は、医師の指示に従い、適切な用量を守ることが重要です。
プロバンサインの注意事項
プロバンサインの抗コリン作用により、以下に該当する方は、症状が悪化することがあるため使用できません。(禁忌)
- 閉塞性隅角緑内障の方
- 前立腺肥大による排尿障害がある方
- 重篤な心疾患がある方
- 麻痺性イレウス(腸閉塞)がある方
また、以下に該当する方についても特に注意が必要です。(慎重投与)
- 前立腺肥大のある方
- 開放隅角緑内障の方
- 甲状腺機能亢進症、うっ血性心不全、不整脈のある方
- 潰瘍性大腸炎のある方
- 高温環境にある方
- 妊娠または妊娠している可能性のある方
- 授乳中の方
- 高齢者
また、持病のない方でも目の調節障害や眠気を感じることがあります。
プロバンサイン服用中は、自動車の運転等の危険を伴う器械の操作をしないようにしてださい。
プロバンサインの飲み方
プロバンサインは、通常1回1錠を1日3~4回に分けて服用します。
食後に内服しても効かない場合には、食前に服用することで薬の吸収がより効果的に行われ、発汗抑制効果が高まります。
通勤前や打ち合わせ前に服用するなど、目的や個々の症状に応じて、医師が適切な服用量を調整する場合もあります。
プロバンサインは市販や通販で購入できる?
プロバンサインは市販や国内通販では購入できない
プロバンサインは、日本国内においては、基本的には処方箋が必要な医薬品として取り扱われています。
市販やAmazonや楽天などの国内の通販サイトでの購入はできず、基本的に医師の診察を受けた上での処方が必要となります。
しかしながら、零売薬局を利用すれば、処方箋なしで購入することも可能です。
プロバンサインに類似の成分の市販薬は販売されていない
プロバンサインの主成分であるプロパンテリン臭化物を含む市販薬は、現在日本国内では販売されていません。
したがって、プロバンサインと同等の効果を期待できる市販薬を探すことは難しいです。
個人輸入を利用した海外通販は危険
個人輸入を利用して海外から医薬品を取り寄せることは可能ですが、これにはいくつかのリスクが伴います。
個人輸入を利用した海外通販は、偽造品や品質が保証されない製品が含まれている可能性が高く、安全性が確保されていないため、推奨されません。
個人輸入によるプロバンサインの購入は、健康被害を引き起こすリスクがあるため、避けるべきです。
多汗症の治療には、医師の診察を受けて適切な薬を処方してもらうことが最も効果的ですが、通院が難しい場合は、オンライン診療を利用しましょう。
オンライン診療を利用すれば、時間や場所に制約されずにスマホ一台で診察が受けられます。
プロバンサインの取り扱いがあるオンライン診療クリニックを紹介
プロバンサインの取り扱いがあるオンライン診療対応のクリニックをご紹介します。
オンライン診療は、時間や場所に制約されずにスマホ一台で診察を受けられるので、通院が難しい方でも気軽に診察が受けられます。
デジタルクリニック|チャットで無料相談が可能
出典:デジタルクリニック
プロバンサインの料金 |
1ヶ月ごと定期:4,500円/月 3ヶ月ごと定期:12,825円(4,275円/月) 6ヶ月ごと定期:24,300円(4,050円/月) 12ヶ月ごと定期:45,900円(3,825円/月) |
診療時間 | 24時間365日診察可能 |
診察料(初診料・再診料) | 初診料:1,650円 再診料:無料 |
薬の配送料 | 550円/回 |
こんな人におすすめ | スムーズに診察を受けたい人 気軽に相談したい人 |
詳細 | 公式サイト |
※公的医療保険が適用されない自由診療
※料金はすべて税込価格
デジタルクリニックは当日予約可能【24時間365日診察対応】
デジタルクリニックは、いつでも、どこでも、スキマ時間を活用してオンライン診療の予約が可能です。
24時間365日、オンラインから簡単に予約ができるのため、仕事終わりの時間や近くの病院が休みの日でも自分に合った予約日時を選んで、手軽に予約できます。
また、診察前・診察後もチャットで24時間365日チャットで相談することも可能です。
プロバンサインと外用薬のセット処方も受けられる
デジタルクリニックでは、多汗症の症状や患者の状態に合わせて、プロバンサイン(内服薬)と外用薬を組み合わせた治療プランを提供しています。
特に、プロバンサインは全身の発汗を抑える効果があり、外用薬と併用することで、局所的な発汗も効果的にコントロールすることが可能です。
プロバンサインについてよくある質問
プロバンサインはどのくらいで効いてくる?
通常、プロバンサインは服用後1~2時間で効果が現れ始めます。
効果が持続する時間は4~6時間程度とされています。
プロバンサインの効果は何時間ありますか?
プロバンサインの効果は通常4~6時間続きます。必要に応じて、1日3~4回程度の服用が推奨されます。
ワキガにも効果がありますか?
プロバンサインは、ワキガ(腋臭症)の治療薬ではありませんが、汗を抑えることで間接的にワキガの症状が軽減される場合があります。
ただし、ワキガの原因は発汗以外にもあるため、専門医の診察を受けることが推奨されます。
プロバンサインと他のお薬との飲み合わせについて
プロバンサインは、他の薬と相互作用を起こす可能性があります。
三環系抗うつ剤(イミプラミン・アミトリプチリン)、フェノチアジン系の抗精神病薬(プロクロルペラジン・クロルプロマジン・ジエチルペラジン等)、パーキンソン病治療薬(モノアミン酸化酵素阻害剤)などと併用するとプロバンサインの作用が増強されることがあるので、用量を調節するなど注意が必要です。
また、強心薬であるジゴキシン、メチルジゴキシンと併用した場合は、ジゴキシン、メチルジゴキシンの作用が増強される可能性があるので注意が必要です。
プロバンサインは耐性ができますか?
長期間の使用によって、薬に対する耐性が生じる可能性はあります。
その場合、医師と相談の上、治療計画を見直す必要があります。
プロバンサインの効きが悪くなったからといって一度に大量に服用してはいけません。
まとめ
プロバンサインは多汗症に対する有効な治療薬の1つですが、市販や国内通販では購入できません。
購入するには、医師の診察を受けて処方を受ける方法、零売薬局を利用して処方箋なしで購入する方法があります。
多汗症の治療には医師の診察を受けて適切な薬を処方してもらうことが最も効果的ですが、通院が難しい場合はオンライン診療を利用しましょう。
オンライン診療を利用することで、忙しい方でも手軽に治療を受けることが可能です。
安全かつ効果的な治療を目指して、適切な情報を基に行動するようにしましょう。
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