フィナステリドは、AGA(男性型脱毛症)治療薬のプロペシアの主成分であり、効果的な治療薬として多くの人に利用されています。
しかし、他の医薬品との飲み合わせが気になる方も多いと思います。
この記事では、フィナステリドの飲み合わせについて詳しく解説します。
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プロペシア(フィナステリド)の併用禁忌薬はありません
フィナステリド(プロペシア)と併用が問題となるお薬の飲み合わせは基本的にありません。
しかし、「CYP3A4」と呼ばれる代謝酵素を阻害する医薬品との飲み合わせには注意が必要です。
主なCYP3A4阻害薬
- サキナビル
- リトナビル
- イトラコナゾール
- ケトコナゾール
- クラリスロマイシン
- シメチジンなど
フィナステリドの代謝にもこのCYP3A4が関わっています。
この酵素が阻害されるとフィナステリドが代謝されずに副作用のリスクが高まる可能性があるため注意が必要です。
絶対に併用NGというわけでないので過度の心配は不要ですが、病院受診の際はフィナステリドを服用していることを隠さずに伝えるようにしましょう。
また、フィナステリドと同じ働きを持つ薬との併用は原則として避けるべきです。
例えば、フィナステリドと同様に、5α-リダクターゼを阻害することでAGAの進行を抑えるザガーロ(デュタステリド)と原則として併用することはありません。
フィナステリドは、ほとんどの治療薬や食品、飲料と一緒に摂取しても問題ないとされていますが、個々の体調や持病、服用中の薬によっては注意が必要な場合もあります。
必要に応じてフィナステリドの服用を中止するなどの対応が求められる場合もあるため、医師の指示に従って服用することが大切です。
フィナステリドと各医薬品との飲み合わせについて
ロキソニンなどの頭痛薬との飲み合わせ
フィナステリドとロキソニンなどの頭痛薬の併用については、現時点で特に問題があるとは報告されていません。
頭痛薬にも種類があり、個人差があるため、継続的な服用を必要とする場合は医師と相談してください。
アレグラなどの花粉症の薬との飲み合わせ
フィナステリドとアレグラ(抗ヒスタミン薬)などの花粉症の薬との併用は、現時点で特に問題があるとは報告されていません。
基本的に併用が問題になることはありませんが、フィナステリド服用中であることは隠さずに病院、薬局に伝えるようにしてください。
抗生物質との飲み合わせ
フィナステリドと抗生物質の併用については、一般的に問題があるとはされていませんが、抗生物質の種類や持病、体調によっては注意が必要です。
この場合も、処方を受ける際には服用中のお薬の情報を伝えるようにしてください。
風邪薬との飲み合わせ
フィナステリドと風邪薬の併用についても、一般的に問題になることはありません。
ただし、風邪薬にはさまざまな成分が含まれており、個人差や体調によっては注意が必要です。
市販で風邪薬を購入する場合であっても必ず専門家に相談してください。
その他フィナステリドとの飲み合わせについて
グレープフルーツジュースとの飲み合わせ
フィナステリドとグレープフルーツジュースを同時に服用するのは推奨されません。
グレープフルーツジュースはCYP3A4という酵素を阻害することで知られています。
CYP3A4は肝臓で薬物代謝に関与する重要な酵素で、フィナステリドの代謝にも関与しています。
グレープフルーツジュースによるCYP3A4の阻害は、フィナステリドの血中濃度が上昇し、効果や副作用に影響が出る可能性があります。
なのでフィナステリドとグレープフルーツジュースの併用は避けることが無難です。
ノコギリヤシとの飲み合わせ
フィナステリドとノコギリヤシの飲み合わせについては、推奨されません。
フィナステリドは、5α-リダクターゼを阻害することで男性型脱毛症(AGA)の進行を抑制します。
一方、ノコギリヤシは南東アメリカ原産のヤシの一種で、その果実から抽出される成分が5α-リダクターゼを阻害するとの報告がされています。
ノコギリヤシは、前立腺肥大症の症状緩和や薄毛治療に民間薬として用いられてきました。
フィナステリドと相互作用を起こし、効果や副作用が強まったという報告はなされていません。
しかし、これらの成分が同時に摂取されると、5α-リダクターゼ阻害作用が過剰となり、予期しない副作用が発生する可能性があります。
したがって、フィナステリドとノコギリヤシの併用は推奨されず、どちらか一方の使用を検討することが望ましいです。
もし併用を検討している場合は、必ず医師に相談し、適切な指示に従ってください。
まとめ
この記事では、フィナステリド(プロペシア)と他の医薬品との飲み合わせについて解説しました。以下にポイントをまとめます。
- プロペシア(フィナステリド)と併用禁忌薬は基本的にありませんが、「CYP3A4阻害薬」との飲み合わせには注意が必要です。
- 同じ働きを持つ薬(例:ザガーロ(デュタステリド))との併用は原則として避けるべきです。
- フィナステリドはほとんどの治療薬や食品、飲料と一緒に摂取しても問題ないとされていますが、個々の体調や持病、服用中の薬によっては注意が必要です。
- ロキソニンなどの頭痛薬、アレグラなどの花粉症薬、抗生物質、風邪薬との飲み合わせは一般的に問題ありませんが、個人差や体調により注意が必要な場合があります。
- グレープフルーツジュースとの併用は推奨されません。CYP3A4の阻害作用により、フィナステリドの血中濃度が上昇し、効果や副作用に影響が出る可能性があります。
- ノコギリヤシとの併用は推奨されません。同じ5α-リダクターゼ阻害作用が過剰となり、予期しない副作用が発生する可能性があります。
フィナステリドを服用する際は、医師の指示に従い、必要に応じて相談してください。
他の薬を服用する場合も、フィナステリド服用中であることを医師に伝えることが大切です。
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参考資料
プロペシア錠0.2mg/プロペシア錠1mg (pmda.go.jp)