ザガーロは、プロペシアに続いて国内で承認されたAGA治療薬です。
今回は、比較的新しいAGA治療薬である「ザガーロ」の効果や副作用、使用する上での注意点などについて詳しく紹介します。
これから薄毛の治療を考えている方は是非参考にしてください。
※本記事で紹介しているクリニックはPRを含みます。
ザガーロとは
ザガーロはプロペシアに続いて2015年に厚生労働省に承認された比較的新しいAGA治療薬です。
ザガーロの主成分である「デュタステリド」はグラクソ・スミスクライン社によって開発され、元々は前立腺肥大症の治療薬として使用されていました。
その後、AGAに対する治療効果が認められ、現在ではAGA治療薬としても使用されています。
ザガーロ（デュタステリド）はプロペシアと同様、抜け毛の原因となる「ジヒドロテストステロン（DHT）」の合成を阻害することでAGAによる薄毛の進行を抑えます。
また、日本で承認されているザガーロカプセルには0.1mgと0.5mgの規格があり、それぞれジェネリック医薬品としてデュタステリドカプセル0.1mg/0.5mg ZAが発売されています。
ザガーロの要点一覧
| 薬の名称 | ザガーロカプセル0.1mg/0.5mg |
| ジェネリック | デュタステリドカプセル（錠）0.1mg/0.5mg ZA 沢井製薬や東和薬品など複数のメーカーから発売 |
| 効能・効果 | Ⅰ型・Ⅱ型5αリダクターゼを阻害 男性における男性型脱毛症 |
| 服用方法 | 1日1回1錠を服用、通常6ヶ月間は継続して服用 |
| 副作用 | リビドー（性欲）減退、勃起機能不全、射精障害、精液量減少、肝機能障害、発疹など |
| 女性の服用 | 女性への適応なし |
| 禁忌事項 | 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある人や女性、小児、重度の肝機能障害のある人の服用 |
| 注意事項 | 腫瘍マーカー（PSA）の値が半減、女性や小児はカプセルから漏れた薬剤への接触不可 |
| 献血 | 服用中の献血は不可（服用中止後、6ヶ月経過すれば可） |
| 価格 | 相場は8,000～10,000円（ジェネリック：4,500～7,000円） |
| 市販薬 | ザガーロの市販薬は発売されていません |
ザガーロ（デュタステリド）の効果について
AGA（男性型脱毛症）は、「5αリダクターゼ」という酵素の働きによって男性ホルモン（テストステロン）が、より強力な男性ホルモン（ジヒドロテストステロン）に変換されることで引き起こされます。
ジヒドロテストステロン（DHT）は、通常3～6年ほどある毛周期を大幅に短縮させ、その結果、髪の毛が十分に成長する前に抜けてしまい薄毛が進行します。
ザガーロの有効成分であるデュタステリドは、「Ⅰ型及びⅡ型5αリダクターゼ」をブロックすることで、AGA発症の原因となるジヒドロテストステロン（DHT）の産生を阻害し、毛周期を正常の状態に戻すことで薄毛の進行を抑えます。
特にⅡ型5αリダクターゼは前頭部や頭頂部に多く存在するため、ザガーロの服用により、おでこの生え際や頭頂部の薄毛の改善が期待できます。
ザガーロの効果はいつから実感できる？
ザガーロの効果を実感するまでの期間には個人差がありますが、平均で６ヶ月程度とされています。
というのもザガーロによるAGA治療は、乱れた毛周期を正常に戻すことから始まるので、どうしても効果を実感するまでに時間がかかってしまいます。
途中で服用をやめてしまうと再びAGAが進行してしまうので、効果を実感できている場合は継続的に服用することが大切です。。
6ヶ月程度服用しても何も変化を感じない場合や、服用中に副作用が現れている場合は、治療方針の再検討が必要になる可能性もあるので一度、処方元の医師と相談するようにしてください。
ザガーロ（デュタステリド）の服用方法
ザガーロの飲み方は1日1回、1回1錠の連日服用です。
治療効果を判定するためには、最低でも6ヶ月間続けて服用する必要があります。
服用するタイミングに指定はありませんが、薬の効果を最大限得るために毎日同じ時間帯に飲むことが大切です。
飲んだり飲まなかったりしてしまうと、薬の効果を十分に得ることができません。
また、薬の量を増やしても効果が増強するわけではないので、必ず決められた用量を守るようにしましょう。
ザガーロ（デュタステリド）の副作用について
ザガーロの副作用は、リビドー（性欲）減退や勃起機能不全などの男性機能の低下や肝機能障害（黄疸や発熱、吐き気、かゆみなど）が報告されています。
| 発生頻度 | 副作用 |
| 1％以上 | リビドー（性欲）減退、勃起不全、射精障害 |
| 1％未満 | 発疹、頭痛、抑うつ気分、乳房障害（女性化乳房、乳頭痛、乳房痛、乳房不快感）、腹部不快感 |
| 不明 | 蕁麻疹、アレルギー反応、瘙痒症、限局性浮腫、血管性浮腫、浮動性めまい、味覚異常、精巣痛、精巣腫脹、脱毛症（主に体毛脱落）、多毛症、腹痛、下痢、倦怠感、血中CK増加 |
必ずしも上記の副作用が起こるわけではないので過度の心配は不要ですが、服用中に何か異常を感じたらすぐに処方元の医師に相談するようにしてください。
ザガーロによって肝機能障害が起こることは非常に稀ですが、血液検査を行うことで肝機能をチェックすることが可能です。必要に応じて定期的に採血検査を行うようにしましょう。
ザガーロ（デュタステリド）の注意点について
女性や子供は服用できない
ザガーロ（デュタステリド）を女性や子供に使用することはできません。
ザガーロは男性における男性型脱毛症にのみ適応がある医薬品です。
妊娠中や授乳中の女性が取り込んでしまうと胎児や小さなお子さんへ悪影響を及ぼす恐れがあるので、女性への使用は禁止されています。
カプセルから漏れた薬剤に触れないこと
ザガーロの有効成分であるデュタステリドは皮膚からも吸収されるため、女性や子供が直接触れることがないように注意が必要です。
もし漏れた薬剤に触れてしまった場合は、すぐに石鹸と水で洗うようにしてください。
前立腺がんの検査を受ける方は注意が必要
ザガーロ（デュタステリド）は前立腺がんの検査で測定される腫瘍マーカー（PSA）の値を50%低下させることが知られています。
検査結果を正しく判断できす、前立腺がんを見過ごしてしまうおそれがあるので、前立腺がんの健診や病院受診の際にはAGA治療薬を服用していることを必ず医師に伝えるようにしましょう。
服用中の献血はNG
ザガーロの有効成分である「デュタステリド」が輸血を通して妊娠中の女性の体内に入り胎児に影響が出る恐れがあるため、ザガーロ服用中は献血はできません。
どうしても献血をしたい場合は、服用中止後6か月経てばデュタステリドが血中から消失するので、最低でも6ヶ月は間隔をあける必要があります。
ザガーロ（デュタステリド）と他のAGA治療薬との違いについて
AGA治療には、ザガーロ以外にもプロペシアやミノキシジルといった治療薬が使われています。
| 薬の名称 | 作用の仕方 | 効果 |
| ザガーロ（デュタステリドZA） | Ⅰ型及びⅡ型5αリダクターゼを阻害 | 薄毛の進行を抑える |
| プロペシア（フィナステリド） | Ⅱ型5αリダクターゼを阻害 | 薄毛の進行を抑える |
| ミノキシジル | 毛乳頭細胞を活性化・頭皮への血流を改善 | 発毛・育毛を促す |
ザガーロ（デュタステリド）とプロペシア（フィナステリド）の違い
デュタステリドとフィナステリドは、ブロックする還元酵素の種類に違いがあります。
AGAの原因となるジヒドロテストステロン（DHT）への変換に関わる還元酵素である5αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型があります。
フィナステリドがⅡ型の5αリダクターゼを阻害するのに対して、デュタステリドはⅠ型及びⅡ型の5αリダクターゼを阻害することで薄毛の進行を抑えます。
デュタステリドはフィナステリドに比べて毛髪量と毛の太さに関しては優れた効果を示すものの、AGAの治療効果自体に顕著な差はないという報告もされています。
デュタステリドとフィナステリドどちらを服用すべきかは一概には言えず、薄毛の進行度や体質、価格など総合的に判断することが大切です。
ザガーロ（デュタステリド）とミノキシジルの違い
デュタステリドとミノキシジルは、薄毛に対する作用の仕方に違いがあります。
デュタステリドが薄毛の進行を抑える作用があるのに対して、ミノキシジルは発毛・育毛を促進する作用があります。
薄毛の進行を抑えるザガーロ（デュタステリド）を単独で使用するよりも発毛・育毛効果のあるミノキシジルと併用することでより高い治療効果が期待できます。
ザガーロ（デュタステリド）の価格について
AGA治療は自由診療なので保険適用にはならず、治療にかかる費用は全額自己負担（自費）になります。
ザガーロの価格はクリニックごとに設定されていますが、相場は1ヶ月分で10,000円程度です。
ザガーロのジェネリックであれば、価格は7,000円程度となるので料金を抑えることができます。
また、薬代とは別に診察料がかかる場合もあるので、事前にクリニックのHPなどで治療にかかる費用を確認するようにしましょう。
ザガーロ（デュタステリド）の個人輸入は危険
海外から個人輸入したザガーロ（デュタステリド）は、国内で流通している薬に比べて成分が過剰に含まれていたり、不純物が混入している可能性があるなど、様々な健康被害を引き起こすリスクがあります。
国内で正規に流通している医薬品については、品質や有効性、安全性が確認されています。
しかし、個人輸入された医薬品にはそのような保証はなく、健康被害が起きてしまっても公的な救済制度の対象になりません。
AGA治療は継続的に行うものなので、副作用が現れるリスクを最小限に抑えられるように体質や状況に合わせて治療薬を選択する必要があります。
安心して治療を続けるためにも、医療機関できちんと診察を受けて正規品のザガーロ（デュタステリド）の処方を受けましょう。
＞＞＞デュタステリド処方のオンライン診療おすすめ5選！クリニックの特徴を比較
ザガーロ（デュタステリド）に関するよくある質問（FAQ）
ザガーロ（デュタステリド）は市販で購入できますか？
ザガーロ（デュタステリド）は薬局やドラッグストアで直接購入することはできません。なお、処方箋なしで病院の薬が買える零売薬局でも販売は不可となっています。
ザガーロ（デュタステリド）は医師の処方が必要な医療用医薬品です。
購入を希望する場合は専門のクリニックを受診し、処方を受けるようにしましょう。
AGAのオンライン診療であれば自宅にいながら好きなタイミングで診察を受けることができるので、通院が難しい方にもおすすめです。
＞＞＞【オンライン診療窓口】AGA治療が安いおすすめクリニック13選！通院との違いも紹介
飲み忘れた場合の対処法は？
もし飲み忘れてしまった場合は、その日のうちであれば、気づいた時点で服用してください。翌日に気づいた場合は、飲み忘れた分は服用せずに翌日分のみ服用してください。
1日服用を忘れたからといって、一度に2日分を服用してはいけません。
ザガーロ（デュタステリド）は未成年でも服用できますか？
未成年者はザガーロ（デュタステリド）を服用することはできません。
ザガーロ（デュタステリド）は20歳から服用可能ですが、20歳未満での安全性及び有効性は確立されていません。
ザガーロ（デュタステリド）の服用はドーピング違反になりますか？
ザガーロ（デュタステリド）を服用していてもドーピング違反にはなりません。
過去にドーピング検査の禁止リストに掲載されていましたが、2009年1月より、ドーピング検査の対象から外れています。
ザガーロ（デュタステリド）を飲み続けると耐性がつきますか？
ザガーロ（デュタステリド）を飲み続けても耐性がつくことはありません。
むしろ効果を実感するには、6ヶ月間以上の連日服用が必要とされています。
ザガーロ（デュタステリド）服用中は子作りへの影響はありますか？
妊活中の男性がザガーロ（デュタステリド）を服用することで胎児に悪影響を及ぼす可能性は極めて低いです。
しかしながら全く影響がないと言い切ることはできないので、子作りを考えている場合は１ヶ月以上前から服用を中止するの無難です。
どうしても心配であれば、服用中止後6か月経てばデュタステリドが身体から完全に抜けるので、その後に妊活を始めてください。
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| 治療費（税込）※12ヶ月ごと定期便 | ・発毛ライトプラン：3,722～5,958円/月 ・発毛ベーシックプラン：4,972～7,879円/月 ・発毛集中ストロングプラン：10,802～16,179円/月 |
| 診察料（初診料・再診料） | 無料 |
| 薬の配送料 | 550円（税込） |
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まとめ
ザガーロ（デュタステリド）は比較的新しいAGA治療薬で、抜け毛の原因となるジヒドロテストステロンの合成を阻害することで薄毛を改善します。
効き目を実感するまでに時間がかかるので、1,2ヶ月服用して効かないと判断するのではなく、最低でも6ヶ月程度は服用を続ける必要があります。
AGA治療は早めの対策が大切です。薄毛が気になり始めたらまずは一度、専門のクリニックに相談することをおすすめします。
安心して治療を続けるためにも専門のクリニックからザガーロ（デュタステリド）の処方を受けましょう。
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参考資料
日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」
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